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オックスフォード英語辞典では、パロディという言葉の最初の用例として、ベン・ジョンソンの喜劇『十人十色』(1598年)が引用されている。「パロディよ、パロディよ! パロディをより不条理にするために、パロディはあった」。次の注目すべき用例は、1693年のジョン・ドライデンの著作から引用される。ドライデンが説明を加えていることから、パロディという言葉が一般に使われていなかった事が分かる。“Preface to the Satires”の中で、ドライデンは「パロディ、すなわち偉大な詩から継ぎ合わされ、元詩の著者の意図とは別の意味に変えられた韻文に満ちた風刺詩の存在を、我々は見出せるかもしれない」と述べている。 その結果として、ドライデンの定義は彼が風刺を意味した先の用例から発展し、更に、まだ名前を持っていなかった擬似英雄詩(mock-heroic)という近代文学のサブジャンルに、他言語の用語パロディを適用させた。 18世紀に先立つパロディは、音楽における「引用」(例えばモーツァルトが鳥の声を模している一方で、フェリックス・メンデルスゾーンがモーツァルトを模している事を考えよ)と概ね同じような、効果、あるいは装飾とされていた事は、重視しなければならない。『マクフレクノー』で、ドライデンは完全にパロディによる嘲笑を意図した詩を創作した。『マクフレクノー』はウェルギリウスの叙事詩『アエネイス』を模しているが、二流の戯曲家トマス・シャドウェルについての詩である。ウェルギリウスの英雄詩の形式と、英雄とは程遠いシャドウェルの暗黙の対照が、シャドウェルをより悪し様に見せている。アイネイアスの着物を身に纏う場面では、シャドウェルは全く馬鹿のように見える。 王政復古期から18世紀前半のその他のパロディは、低級あるいは愚劣な人物や慣習を笑いのめすために、真摯かつ崇高な作品の模倣を使用していた点で、ドライデンのパロディと似通っていた。この概ねサミュエル・バトラーと彼の詩『ヒューディブラス』に代表されるジャンルは、一般に疑似英雄詩と呼ばれていた。意識して組み合わせた場合は、非常に真摯あるいは高尚な形式と、非常に軽薄あるいは無益な主題の対照がパロディとなる。この組み合わせが意識されない場合は、漸降法(bathos)(『ロンギヌス』のアレクサンダー・ポープによるパロディ、『ペリ・ベイサス』に由来)となる。 ジョナサン・スウィフトは物語体の散文にパロディという言葉を用いた最初のイギリス人作家である。パロディという用語があらゆる軽侮の意図による文体模写を示すために作られたとするのは、おそらくはスウィフト自身によるパロディの定義への誤解による。『桶物語』の緒言の一つ「諸々の弁解」において、パロディとは作者の暴露願望による模倣であるとスウィフトは述べた。この発言は本質的に、パロディを茶番(バーレスク)や嘲弄とほとんど差異のないところへ持っていく。そしてスウィフトの言語に対する注意力から鑑みるに、スウィフトがこの事を承知していた可能性は充分にある。事実、スウィフトによるパロディの定義は、説明や言葉の借用という、ドライデンにより想定されたパロディと同一のものかもしれない。 ジョナサン・スウィフト以降、パロディという用語は専ら嘲笑的な言及、特に物語による言及に使用された。 より古い語義では、ある作品の要素をその作品の文脈から取り出し、別の作品に再使用する場合も、パロディと見做すことができる。そのような意味ではパスティーシュは、ある作品に属するキャラクターや設定をユーモラスな手法で他の作品に使用する、パロディの一形式である。 例えばフラン・オブライエンの小説『スウィム・トゥ・バーズにて』では、狂王スウィーニーとフィン・マックール、妖精プーカにカウボーイ達といった面々が、ダブリンの宿屋で一堂に会する。日常的な設定と、神話の登場人物やジャンル小説のキャラクターの混交から得られたユーモアは、いかなる元作品のキャラクターや原作者から演出されたものではない。この確立かつ確認されたキャラクター達を新しい設定で組み合わせるというパスティーシュの手法は、ポストモダンにおける、架空の歴史的キャラクターをその文脈から取り出し、隠喩的要素の提供のために用いる慣習と同じものではない。しかしながらブランク・パロディ(無表情なパロディ)は、作家が他の芸術作品から骨格形式を採用し、新たな内容を備えた新たな文脈の中に配置するという手法において、ポスト・モダンと共通するものを持っている。 幾人かのジャンル映画理論家達は、任意の(特に映画作品の)作品ジャンルにおける発展過程の産物としてパロディを認識している。例えば、古典演劇では慣習的なジャンルと定義されている西部劇の舞台設定は、同じく慣習的に風刺文学と定義されているパロディ作品の舞台にも応用された。古典的な西部劇を経験してきた多くの観客は、西部劇ジャンルに対する固定観念を抱いており、パロディ西部劇はそれらの固定観念を裏切ることによって、観客の笑いを誘ったのである。 時おり、パロディの評判はパロディの元作品の評判より長く続く。小説における有名な例にヘンリー・フィールディングの小説『ジョセフ・アンドリュース』(1742年)がある。これはサミュエル・リチャードソンの陰鬱な書簡体小説『パミラ』(1740年)のパロディである。また、『いい年なのに、ウィル親父』等に代表されるルイス・キャロルの多数のパロディは、いずれも元作品より広く知られている。 きわめて稀な例として作家が自作のパロディを書くことがある。これらはセルフパロディと呼ばれる。シャーロック・ホームズシリーズにおいて作者のアーサー・コナン・ドイルはシリーズ中断期にワトスン博士を揶揄した作品を執筆している。 音楽のパロディの幾つかは、“Mondegreen”(en)として知られている聞き間違いによって占められ、幾つかはそうではない。
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